結論:免税事業者ならスターターで十分。スタンダードが必要なのは2パターンだけ

freeeの料金プランで「スターターとスタンダード、どっちにすればいいのか?」と迷っている人は多いと思う。公式サイトを見ても、機能の一覧表はあるけど「結局どっちで足りるの?」がわかりにくい。

僕はフリーランスのWeb制作者で、freeeスターターの月払いを確定申告の時だけ契約して3年目になる。この経験から言うと、免税事業者で「確定申告だけ会計ソフトを使いたい」なら、スターターで十分。スタンダードが必要なのは、以下の2パターンだけ。

  • 消費税申告が必要な人(課税事業者・インボイス登録済み)→ スタンダード必須
  • レシート撮影を月6枚以上使いたい人 → スタンダードの方が快適

それ以外の人がスタンダードを選ぶと、月1,200円の差額(月払いの場合)を、使わない機能に払い続けることになる。年払いでも年間12,000円の差。この差は小さくない。

スターターとスタンダードの違いを比較

まず、2つのプランの違いを表で整理しておく。

スタータースタンダード
月払い1,480円/月2,680円/月
年払い(月あたり)980円1,980円
年払い(年額)11,760円23,760円
青色申告・白色申告対応対応
消費税申告非対応対応
レシート画像アップロード月5枚月10GB
メンバー招待1名まで3名まで
サポートメール・チャット(通常)メール・チャット(優先対応)
e-Tax電子申告対応対応
口座連携・自動仕訳対応対応

※料金はすべて税抜。2026年3月時点の情報です。最新の料金はfreee会計 料金プラン(公式)でご確認ください。

この表で注目してほしいのは、「両プランで共通」の行の多さ。青色申告・白色申告の対応、e-Tax電子申告、口座連携・自動仕訳——確定申告で本当に必要な機能は、スターターでもスタンダードでも同じように使える。

違いが出るのは、消費税申告、レシート撮影の枚数、メンバー招待、サポートの優先度。この4つのどれかが自分に必要かどうかで判断すればいい。

スターターで足りるケース(ほとんどの免税事業者)

以下に当てはまるなら、スターターで問題ない。

消費税申告が不要(免税事業者)

開業して2年以内の人、または前々年の課税売上高が1,000万円以下でインボイス登録もしていない人。この条件なら消費税申告は不要なので、スターターで十分。freeeのスターターとスタンダードの最大の違いは消費税申告の対応・非対応なので、ここが不要なら上位プランを選ぶ理由がほぼなくなる。

レシート撮影をあまり使わない

スターターのレシート画像アップロードは月5枚まで。「少ない」と感じるかもしれないが、これはレシートを撮影して自動で仕訳を作る機能の枚数制限であり、仕訳の入力件数自体には制限がない。

つまり、銀行口座やクレカの口座連携で自動取り込みしている取引や、手入力で仕訳を登録する取引は、何件でもスターターで処理できる。レシート撮影を使わない運用なら、月5枚の制限は実質的に影響しない。

僕の場合、フリーランスのWeb制作なので経費のほとんどがクレカ払い(サーバー代、ドメイン代、サブスク代など)。口座連携で自動取り込みされるので、レシート撮影はほぼ使っていない。月5枚の制限に引っかかったことは一度もない。

会計ソフトを一人で使う

スターターのメンバー招待は1名まで。自分一人で確定申告をするなら、招待枠は使わない。税理士にデータを共有したい場合でも、1名分の招待枠があれば足りる。

スタンダードが必要なケース

消費税申告が必要(課税事業者・インボイス登録済み)

これが最も明確な分岐点。スタータープランでは消費税申告の機能が使えない。課税売上高が1,000万円を超えた人、またはインボイス登録をした人は、消費税の確定申告が必要になる。この場合はスタンダード一択。

「インボイス登録するかどうか迷っている」段階なら、まだスターターで始めても問題ない。インボイス登録を実際にした時点でスタンダードに切り替えればいい。freeeはプランの変更がいつでもできるので、最初からスタンダードにしておく必要はない。

レシート撮影を頻繁に使う

現金払いの経費が多く、レシートを撮影して仕訳を作る運用をメインにしたい人。飲食店や小売業の個人事業主など、現金取引が多い業種ではスタンダードの月10GBの方が実用的。逆に、ほとんどの取引がクレカや銀行振込で完結するなら、スターターの月5枚で十分。

「1ヶ月だけ使う」場合のプラン選び

「確定申告の時だけ1ヶ月だけ使いたい」という場合、プラン選びの判断はさらにシンプルになる。

僕がやっている運用はこう:

  1. 年間を通して無料プランで仕訳を入力(無料でも仕訳入力は可能)
  2. 確定申告の時期にスタータープランを月払いで契約(1,480円/月・税抜)
  3. 確定申告書を出力・電子申告
  4. 完了したらプランを解約(自動更新を解除)

年間のfreee費用は1,480円だけ。これで青色申告の65万控除を受けている。

もしスタンダードの月払いにすると2,680円。たった1ヶ月の利用でも1,200円の差額が出る。消費税申告が不要なら、この1,200円は完全に無駄。

3社の最安ルートの比較や、1ヶ月だけ使うための事前準備については、こちらの記事にまとめている。

freee会計 公式サイト

スターターで足りなくなるサイン

「今はスターターで足りているけど、いつスタンダードに切り替えるべき?」という疑問もあると思う。目安となるサインは3つ。

インボイス登録を検討し始めた

取引先から「適格請求書(インボイス)を発行してほしい」と言われたら、インボイス登録=課税事業者になることを意味する。この時点で消費税申告が必要になるので、スタンダードへの切り替えを検討するタイミング。

レシート撮影の月5枚制限が足りなくなった

事業が成長して現金取引が増え、レシート撮影を多用するようになった場合。ただし、口座連携やCSVインポートで代替できるなら、スターターのままでも対応可能。

税理士とデータを共有する必要が出てきた

スターターでもメンバー招待1名は可能なので、税理士1名との共有なら問題ない。ただし、税理士+従業員の両方を招待したい場合はスタンダード(3名まで)が必要になる。

会計ソフトの費用感全体を確認したい場合は、こちらの記事で0円/1万円/2万円の違いを整理している。

よくある疑問

途中でスターターからスタンダードに変更できる?

できる。freeeのプラン変更はいつでも可能で、上位プランへの変更は即時反映される。「最初はスターターで始めて、消費税申告が必要になったらスタンダードに変更」という使い方が最もコスパが良い。最初からスタンダードにしておく必要はない。

スターターで消費税申告しようとしたらどうなる?

消費税申告の機能が表示されない。消費税の設定画面自体はあるが、申告書の作成・出力ができない。freeeの無料プランで確定申告書が出力できないのと同じ構造で、必要な機能だけが上位プランに限定されている

freeeの無料プランの制限については、こちらの記事で詳しくまとめている。

スタンダードの「優先サポート」はどれくらい違う?

スターターのメール・チャットサポートは返信まで原則3営業日以内。スタンダードなら原則1営業日以内で、チャットも混雑時に優先的につながる。確定申告の直前(2〜3月)はサポートが混み合う時期なので、この時期にわからないことが多い人にはスタンダードの優先サポートが助かるかもしれない。

ただ、1ヶ月だけの利用でサポートを使うことは正直あまりない。僕は3年間スターターだが、サポートに問い合わせたことは一度もない。操作でわからないことがあっても、freeeのヘルプページで解決できることがほとんど。

まとめ:迷ったらスターターで始める

スターターとスタンダードの違いは、突き詰めると「消費税申告の対応・非対応」に集約される。免税事業者なら、スターターで確定申告に必要な機能はすべて揃っている。

  • 免税事業者で1ヶ月だけ使う → スターター月払い1,480円
  • 免税事業者で年間通して使う → スターター年払い月980円(年額11,760円)
  • 課税事業者・インボイス登録済み → スタンダード必須

「とりあえずスタンダードにしておけば安心」と思うかもしれないが、使わない機能に月1,200円払い続けるのはもったいない。迷ったらまずスターターで始めて、足りなくなったらその時に上げればいい。

この記事の情報について

この記事は、筆者(中村恒一)が個人事業主として会計ソフトを利用・比較した体験をもとに書いています。税務アドバイスを目的としたものではありません。税制度や控除に関する判断は、必ず税理士や税務署にご確認ください。

記事内の料金・機能情報は2026年3月時点のものです。最新の情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。

この記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。リンク経由でサービスに申し込んだ場合、当サイトに報酬が支払われることがありますが、記事の内容や評価には影響しません。